近畿地区麻薬取締り官事務所は逮捕した神戸箕浦組幹部の伊勢定男を保釈をエサにスパイに仕立てあげ、箕浦組の背後にある密輸組織Sグループのボスを検挙すべく麻薬捜査員阿久津竜介を伊勢の客人として箕浦組へ送り込んだ。はじめは反抗的だった伊勢も阿久津の度胸と腕っぷしに惚れ込み、阿久津を親分の金井に引き合わせた。そして、伊勢は箕浦組の麻薬売買のアジトであるキャバレー“花影”のバーテン永野を阿久津に紹介した。やがて阿久津が、Sグループの幹部・欧金著に接したことから不信を感じた箕浦組は、永野から阿久津について聞き出そうとしたため、身の危険を感じた伊勢は永野を射殺した。ある日、阿久津と伊勢が、偶然、警察の手入れを...